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ある愛の話~追憶~前編  ヘレン・P・ムロスラ著『こころのチキンスープ』  より

2008/09/12 Fri

 何年も前のこと、私はミネソタ州モーリス市にある私立セントーメリー学園で、三四人の小学三年生を教えていた。

子どもたちはみな可愛かったが、 中でもマーク・エクランドは特に記憶に焼きついている。

ハンサムな上に、いつも楽しくてしかたないといった様子をしていて、いたずらをしたときでさえ思わず楽しくなったものだ。

 ただ、マークはひどくおしやべりで、「授業中に勝手にしゃべってはいけません」と一日に何回も注意しなくてはならなかった。

 でも私が驚いたのは、叱られたときのマークの態度だった。

いつもまじめな顔になってこう言うのだった。

 「先生、注意してくれてありがとうございます。」

初めてそう言われたときは、どう受けとめたらいいものか戸惑ったが、いつも言われているうちに慣れてしまった。

 ある日、午前中の授業で、マークのおしゃべりがあまりひどいので、私はついに我慢できなくなった。

マークをにらむと、教師があまり言うべきではないことを言ってしまった。

 「マーク!あと一言でも何か言ったら、その忙しいロにテープを貼ってしまいますよ!」

 すると10秒もたたないうちに、チャックという子が言いつけた。

 「先生、マークがまたおしゃべりしました!」

マークの見張りを頼んだ覚えはないのに…。

でも、もういちどしゃべったら罰を与えるとみんなの前で言ってしまったのだから、そうするほかなかった。

 あの朝のことは今でも忘れない。

私は机の引き出しからもったいぶって粘着テープを取り出し、
一言も言わずに歩いて行くと、マークの口にテープでバツ印をつけた。

そして、教室の前の自分の席まで戻った。

 そこでどんな様子かと目をやると、マークは私にウィンクしてくるではないか!

思わず笑い出してしまった。

クラス中がワイワイと大騒ぎする中を、私は彼の机まで戻リ、
テープをはがし、肩をすくめた。

すると、開口一番マークは言ったのだった。

 「先生、注意してくれてありがとうございました」


 その年の終わりに、私は数学教師として同じ学校の中学部に移った。

それから何年かして、私の数学のクラスに再びマークがいるのを見つけた。

彼はますますハンサムになリ、あの誠実な態度は変わらないままだった。

中学三年ともなると、さすがのマークも技業をしっかり聞き始めた。

もう、昔のようなおしゃベりは姿を消していた。


 ある金曜日、マークのクラスで数学を教えていると何かがいつもと違っているのに気づいた。

その週に入ってから新しい学習に一生懸命とり組んできたのだが、生徒たちはこれに手こずり、、だんだんイライラしてきたのだろう。

お互いにとげとげしくなっているようすだった。

私はこのまま授業を続けるのをやめ、ここで一息いれることにした。

 そこで、二枚の紙に自分以外のクラスメート全員の名前を、少し間をおいて書くよう指示した。

そして、一人一人の友だちについて、
その人の持っているいいところを考えて書き込んでいくように言った。

結局、授業の残りの時間はこの作業で終わってしまった。

 でも、教室を出るとき、チャックは私ににっこりと笑いかけ、マークは

「先生、ありがとうございました。よい週末を」と言って、

できあがったリストを渡していった。


翌日の土曜日、私は一人一人の子どもについて他のクラスメートが書いたことを、別の紙に書き移していった。

月曜日になってそのリストをそれぞれの生徒たちに渡した。

中には、二ページにわたっているものもある。

もらったリストを読み始めると、子どもたちの顔に笑みが広がっていった。

そしてあちこちからこんな声があがった。

・「ほんと?・・・こんなこと書いてもらえるなんて信じられないわ」

・「ヘェーッ、僕のあんなとこがいいって言ってくれるのか」

・「僕って、結構好かれてたんだな-」

まもなく、生徒たちはリストのことを話題にしなくなった。

生徒たち同士で放課後話し合ったのだろうか? 

それとも両親に話したのだろうか?

でも、そんなことはどうでもいいことだった。

みんなが再び元気になり、心の平静を取り戻せたのだから。

生徒たちは私の元から飛び立っていった。

(続く)






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さんかるぱ

Author:さんかるぱ
アメリカ在住13年。後、大阪に居を構え広い意味での「癒し」に関わる。

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